歯科コラム

Column

歯周病で失った骨と歯ぐきを取り戻す「歯周組織再生療法」
〜再生材料の選択と填入の重要性〜

2026.05.13
歯周病で失った骨と歯ぐきを取り戻す「歯周組織再生療法」〜再生材料の選択と填入の重要性〜

皆様、こんにちは。
いつも芦屋まにわ歯科のブログをご覧いただきありがとうございます。

前回に引き続き、今回も歯周組織再生療法についてお話しさせていただきます。

歯周組織再生療法を成功させるためには、いくつもの非常に繊細なステップを積み重ねていく必要があります。

今回のテーマは、「再生材料の填入(てんにゅう)」についてです。

再生材料は「入れれば良い」わけではない

根の表面やその周囲についた感染をさまざまな器具を用いて丁寧に除去した後、根の表面を薬液で洗浄し、再生材料を填入していきます。

しかし、この再生材料は「たくさん入れれば良い」というものではありません。

実際には、填入量が多すぎることで治療結果に悪影響を与えてしまうこともあります。
私自身、再生療法を始めた頃は「できるだけ多く再生させたい」という思いから再生材料を詰めすぎてしまい、結果的に組織が壊死し思うような治療結果が得られなかった経験もあります。
そのような経験を重ねる中で、現在では症例ごとに適切な量をコントロールできるようになってきました。
その再生材料には牛由来の材料や人工合成材料など、さまざまな種類があります。

その中でも昔から使用されており、論文的な裏付けも多く世界的に広く流通している代表的な材料が「バイオス(Bio-Oss)」です。
私は大学院時代、このバイオスを用いた研究を行っていました。
価格は高価ではありますが、非常に優れた材料であるためインプラント治療を含め現在でも第一選択となることが多い材料です。
もちろん、患者様のご希望があればほかの再生材料を使用することもあります。

材料選択で重要なのは「粒子の大きさ」

再生材料を選択する際には、粒子の大きさも非常に重要になります。

例えば、歯周組織再生療法では再生材料を填入するスペースが非常に狭いため、粒子の大きな材料を使用するとそのスペースがすぐにいっぱいになってしまいます。
一方で、ある程度しっかりと材料を填入する必要もあるため私は歯周組織再生療法においては比較的小さい顆粒の材料を選択することが多いです。

逆に、上顎洞挙上術(サイナスリフト)のように大きな範囲の骨造成を行うケースでは、より大きな顆粒を選択することもあります。

このように、同じ再生材料でも治療内容によって選択基準は変わってきます。

「吸収速度」も治療結果を左右する

次に重要なのが、再生材料の吸収速度です。

材料によっては早期に吸収されるものもあれば、比較的ゆっくり吸収されるものもあります。

この材料選択には、術者の考え方が大きく反映される部分でもあります。
例えば早期に吸収され、自分の骨へ置き換わっていく材料には
* 骨への置換が早い
というメリットがあります。

しかしその一方で、骨へ置き換わる前に予想以上の吸収が起こってしまい、結果的に予定していたより骨造成量が少なくなってしまうケースもあります。
特にサイナスリフトでは、そのようなケースに対して追加造成を行うこともあります。

再生療法では「再生環境」を維持することが重要

再生療法では「再生環境」を維持することが重要

歯周組織再生療法では、できる限り良好な再生環境を維持することが非常に重要です。
そのため私は、再生療法においては比較的吸収の遅い材料の方が適していると考えています。
材料がある程度その場に留まることで安定した再生環境を作りやすくなるからです。

再生療法では、単純に材料を入れるだけでは良い結果にはつながりません。

* どの材料を選択するか
* どのくらい填入するか
* どのような環境を作るか

そういった細かな判断の積み重ねが、最終的な治療結果に大きく影響します。

だからこそ当院では、マイクロスコープを用いた精密な処置を行いながら症例ごとに適した材料や治療方法を選択することを大切にしています。

次回も、歯周組織再生療法において重要となるポイントについてお話ししていきたいと思います。

芦屋市周辺で、歯周病や歯ぐきの退縮、再生療法についてお悩みの方は、芦屋まにわ歯科までお気軽にご相談ください。

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