こんにちは、芦屋まにわ歯科クリニックです。
前回は「歯周組織再生療法とは何か?」についてお話ししましたが、今回は実際のレントゲン画像をもとに、歯周病によって失われた骨がどのように変化するのか、歯周組織再生療法(再生療法)による変化をより具体的にご紹介いたします。
■ レントゲン画像から見る治療前後の変化
今回添付させていただいた画像は、同じ歯の「治療前」と「治療後」を比較したものです。
矢印で示している部分にご注目ください。
治療前の状態では、歯周病の進行により歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けてしまい、黒く抜けたような像として確認できます。
このような骨欠損がある状態になると歯の支持が弱くなり、歯がグラグラしてきたり、しっかり噛めなくなったりすることがあります。
実際にこの段階になると、「この歯は抜いた方がいいですね」と言われてしまうケースも少なくありません。
レントゲン検査では、このような骨の量や密度の変化を視覚的に確認することができるため、歯周病の進行度や治療前後の比較において非常に重要な役割を果たします。
■ 歯周組織再生療法による改善の可能性
一方で、適切な診査・診断のもと再生療法を行った後の画像では、黒く抜けていた部分が白っぽく変化してきているのが分かるかと思います。
これは、歯を支える骨の密度が高まり、土台が整ってきているサインです。
このように、歯周病によって骨が溶けてしまった場合でも適切な治療によって改善が期待できるケースがあります。
再生療法では、専用の材料や技術を用いて、失われた歯周組織の回復を促します。
もちろん、すべての症例で完全に元通りになるわけではありませんが、このように歯を残せる可能性が広がるのが再生療法の大きな特徴です。
■ 適応症の見極めがとても重要です
ただし、この治療はどなたでも受けられるわけではありません。
骨の減り方や欠損の形態、歯の位置や歯ぐきの状態、さらには全身状態や生活習慣など、さまざまな要因によって適応が判断されます。
そのため、歯周ポケット検査やレントゲン検査などをしっかりと行い、「本当に再生療法が適しているのか」を見極めることが非常に重要です。
適応を正しく判断することで、より良い治療結果につながります。
■ 実は“治療後のケア”が結果を左右します
そして、もう一つ大切なのが治療後のケアと定期的なメインテナンスです。
歯周病は生活習慣病の一つとも言われており、日々の歯磨きや生活習慣と深く関係しています。
治療によって状態が改善しても、その後のケアが不十分で原因となるプラーク(歯垢)をコントロールできなければ、せっかく改善した骨や歯ぐきの状態も再び悪化してしまう可能性があります。
そのため、再生療法は「手術して終わり」ではなく、患者様と歯科医院が一緒に長く取り組むことで初めて良い結果につながる治療といえます。
■ 「抜くしかない」と言われた方へ
今回のように、これまでであれば抜歯が必要とされていたケースでも、現在では歯を残せる可能性がある時代になっています。
もし
「もうこの歯は無理かもしれない」
「歯周病で抜くしかないと言われた」
とお悩みの方がいらっしゃいましたら、一度ご相談いただければと思います。
現在の状態をしっかりと確認したうえで、歯を残すための選択肢について丁寧にご説明いたします。
芦屋まにわ歯科では、「できるだけご自身の歯を残すこと」を大切にし、歯周病治療および歯周組織再生療法に力を入れて診療を行っています。
皆様の大切な歯を守るお手伝いができれば幸いです。
※本症例は一例であり、すべての方に同様の結果が得られるわけではありません。治療の適応や内容、リスクについては診療時、個別にご説明いたします。