こんにちは、芦屋まにわ歯科です。
前回は「虫歯のしくみ」について、酸と歯の関係をご紹介しました。
今回はさらに一歩進んで、毎日の生活に欠かせない「おやつ」について考えてみましょう。
◆ おやつの選び方で虫歯リスクは変わる
虫歯のリスクを高める最大のポイントは「砂糖」と「食べ方」です。
•砂糖が多いお菓子 → 虫歯菌のエサになりやすい
•口の中に長く残るお菓子 → 酸性の時間が長く続く
特にキャラメル、キャンディ、チョコレートなどは歯にくっつきやすく、長時間酸を作り続けるため注意が必要です。
一方で、虫歯になりにくいおやつの条件は次のような共通点があります。
•砂糖が少ない or 使われていない
•口の中に長く残らない
•よく噛める(唾液がたくさん出る)
◆虫歯になりにくいおすすめのおやつ例
◎ 果物(りんご、みかんなど)
→ ビタミンや水分が多く、食べやすいです。
ただし果糖もあるため食べすぎ注意が必要です。
◎ チーズ・ナッツ
→ カルシウムが豊富で、酸性を中和する働きがらあります。
◎ キシリトール入りガム
→ 唾液を増やし、再石灰化を助けてくれます。
◎ 米菓(塩せんべいなど)
→ 甘さ控えめで、砂糖より虫歯菌のエサになりにくいです。
◆ ハチミツは虫歯にならない?
患者さまからよく聞かれるのが
「ハチミツは虫歯にならないって本当?」
というご質問です。
実はハチミツにも糖分(果糖やブドウ糖)が含まれているため、食べれば虫歯の原因になる可能性はあります。
ただし、砂糖と比べて異なる特徴があります。
1.ハチミツには抗菌作用がある
→ 虫歯菌や歯周病菌の増殖を抑える効果が報告されています。
2.糖の種類が異なる
→ 白砂糖(スクロース)は特に虫歯菌が酸をつくりやすい糖ですが、ハチミツの果糖・ブドウ糖は酸を生み出す効率がやや低いとされます。
つまり「絶対に虫歯にならない」わけではありませんが、砂糖よりはリスクが低い可能性があるということです。
◆ ポイントは“ダラダラ食べない”こと
結局のところ、どんな食べ物でも食べ方が大切です。
食後のお口の中は一時的に酸性になり、酸性の時間が長いほど虫歯のリスクは高まります。
ハチミツ入りのおやつでも、一度に食べてその後に歯磨きをするならリスクは抑えられます。
逆に、少しずつ何度も口にする食べ方はどんな食べ物でも危険なのです。
◆ まとめ
•虫歯になりにくいおやつは
「砂糖が少ない」
「口に残らない」
「唾液が出やすいもの」
•ハチミツは砂糖より虫歯のリスクが低い可能性があるが、ゼロではない
•一番大切なのは「食べる回数」「食べ方」
虫歯予防のためには、おやつ選びと同じくらい「おやつの習慣」を見直すことが重要です。
毎日の小さな工夫で、大切な歯を虫歯から守っていきましょう!