こんにちは、芦屋まにわ歯科です。
「どうして虫歯になるんだろう?」
と考えたことはありますか?
「ちゃんと歯を磨いているのに虫歯になってしまう…」
そんな経験をされた方もいると思います。
歯を守るためには、虫歯のしくみを知っておくことがとても大切です。
今日は、虫歯ができる流れとお口の中で起きていることを分かりやすくご説明します。
◆ 虫歯は“酸”が原因
虫歯は、細菌がつくり出す「酸」によって歯が溶けてしまう病気です。
お口の中には誰にでも虫歯の原因菌(ミュータンス菌など)が住んでいます。
この菌は甘いものに含まれる砂糖をエサにして酸をつくり、歯の表面(エナメル質)を少しずつ溶かしていきます。
この現象のことを「脱灰(だっかい)」と呼びます。
◆ 歯は溶けっぱなしじゃない?
実は、歯は酸によって溶けても「元に戻る力」も持っています。
唾液の中にはカルシウムやリンといった歯を再生させてくれる成分が含まれており、酸を中和して溶け出した成分を歯に戻してくれるのです。
これを「再石灰化」といいます。
つまり、虫歯になるかどうかは
・歯が溶ける(脱灰)
・歯が戻る(再石灰化)
このバランスで決まります。
食事のたびにお口の中で起きていること
食事やおやつを食べると、口の中のpH(酸性度)は一気に下がります。
歯の表面が溶け始める境目は口の中のpHが5.5以下なったときと言われており、このラインを下回ると脱灰が進みます。
その後、唾液の働きでpHは中性に戻り、再石灰化が始まります。
ただし、間食の回数が多いと酸性状態が続いてしまい、歯が修復する時間が足りなくなってしまいます。
たとえば、1日中ちょこちょこ食べていると、歯は修復する間もなく溶けてしまい、虫歯が進行しやすくなるのです。
食事と食事の間は2〜3時間は空けることが歯を守る大切なポイントとなってきます。
虫歯ができる3つの条件
そして虫歯は次の3つの条件がそろったときに進行します。
1.歯(宿主) … 歯の強さや唾液の量・質
2.細菌 … 虫歯菌の数や活動性(活発さ)
3.糖分 … 虫歯菌のエサになる甘い食べ物
この3つの条件が重なった部分で虫歯が生まれます。
逆に言えば、どれかひとつでもコントロールできれば予防につながります。
◆ まとめ
虫歯は単に「甘いものを食べたらできる」わけではありません。
•酸をつくる菌がいる
•歯が弱い状態
•糖分が長時間供給される
この条件が重なることで虫歯が発生しやすくなるのです。
つまり、「どうして虫歯になるのか」を理解しておくことが最初の予防ステップになります。
◆日常生活でできる予防として
•ダラダラ食べをしない
•フッ素入り歯磨き粉を使う
•唾液をよく出す
(よく噛む、キシリトールガムを利用)
•砂糖を控えたおやつを選ぶ
などがあります。
これらを習慣化できるように意識するだけでも虫歯のリスクはグッと減らすことができます。
ぜひ今日から、歯を守るための生活習慣を意識してみてくださいね。
当院では虫歯を「治す」だけでなく「できないように守る」ための予防ケアも大切にしています。
定期検診やクリーニングを通して、お口の健康を一緒に守っていきましょう。
気になることがあればいつでもお気軽にご相談ください。