
こんにちは、芦屋まにわ歯科です。
このたび院長が、東京で開催された
National Osteology Symposium Tokyo 2025
にて英語でのポスター発表を行いました。
今回の発表内容は
他院で行われたインプラント治療の「リカバリー症例」についてです。
インプラント治療の広がりと課題
近年インプラント治療は大きく普及し、特に前歯の欠損に対しても選択されることが増えてきました。
しかし見た目の自然さや機能回復が得られる一方で、長期的な経過の中で歯ぐきの退縮やインプラント周囲の組織トラブルが起きるケースも少なくありません。
前歯のインプラントでは、歯ぐきのラインがわずかに下がるだけでも審美面に影響を与え、患者様にとって大きな悩みにつながることがあります。
今回の症例について
今回院長が発表したのは、約10年前に他院で前歯にインプラントを入れられた患者様のケースです。
長年の経過の中で歯ぐきが下がり、インプラント周囲に審美的なトラブルが発生していました。
そこで外科的な介入を行い、歯ぐきの形態を改善することで自然な見た目を取り戻す治療を行いました。
歯肉移植などの再生療法的アプローチを組み合わせることでインプラント周囲に十分な軟組織を確保し、自然な歯ぐきのラインを再現することに成功しました。
治療後は見た目の改善だけでなく、患者様の心理的な満足度も大きく向上しました。
この症例は、単に「噛める」ことをゴールとするのではなく、「審美性」と「長期的な安定性」まで含めたインプラント治療の重要性を改めて示すものとなりました。
学会発表を通して得られたこと

今回の発表では国内外の歯科医師の先生方とディスカッションを行い、多くの新しい視点やご意見をいただきました。
また、発表の準備にあたって日頃からご指導いただいている先生方や関係者の方々からたくさんのアドバイスをいただき、そのおかげでより充実した発表にすることができました。
改めて感謝申し上げます。
症例を振り返り共有することで自分たちの診療をより客観的に見直すこともでき今後の治療に役立つ学びとなりました。
ご理解・ご協力への感謝
学会参加にあたり、土曜日の診療を休診とさせていただきました。
患者様にはご不便をおかけしましたがご理解とご協力をいただき心より感謝いたします。
今後の取り組み

芦屋まにわ歯科では、インプラント治療を「ただ埋める」だけではなくその後の経過や見た目の調和まで含めて考えています。
今回の学びを日々の診療に還元し、皆さまに安心して治療を受けていただけるよう、これからも研鑽を重ねてまいります。