
こんにちは、今回芦屋で6月に開業する馬庭と言います。
今回は、矯正治療の様式についてお話しします。
矯正の治療様式は大きく分けて、2つに分けられます。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正です。ワイヤー矯正は、みなさんご存知のとおり、歯の表面にブラケットと呼ばれる矯正器具をつけて、それにワイヤーをいれて矯正していくシステムです。
次に、マウスピース矯正と呼ばれるものです。これも、みなさんご存知だと思いますが、透明なマウスピースをつけて、それで歯を動かしていく方法となります。近年では、ワイヤー矯正の矯正器具がみえやすいこともあり、マウスピース矯正を選択される傾向があると感じています。
ここからは、どちらの治療もおこなってきた私の個人的なそれぞれの治療の選択基準についてお話しします。
ワイヤー矯正ですが、やはり抜歯矯正に強いと思っています。抜歯矯正とは、出っ歯さんなど、歯の位置が極端に唇側に出ている症例や歯のガタガタが強い叢生と呼ばれる症例などがこの治療に該当すると考えています。ガタガタの歯並びの患者様では、口腔内に歯が並ぶスペースがないため、結果的に歯がガタガタに並んできます。そのため、そのスペースの獲得のために、通常、小臼歯と呼ばれる4番か5番を抜歯します。つまり、抜歯矯正は歯を抜歯して他の歯の並ぶスペースを獲得する処置だと言えます。
次に、マウスピース矯正となります。マウスピース矯正の動きのメカニズムは、歯全体をマウスピースで覆って、それによって歯を動かそうとするメカニズムとなっています。また、歯の表面に白いプラスティック=アタッチメントとよばれるものをつけて、歯に引っ掛かりをつけて、よりマウスピースが歯を引っ掛けやすい、動かしやすい状態を作ることもあります。私が、マウスピース矯正を始めた時に比べて、近年ではマウスピース自体の素材も良くなっていき、より歯にフィットしたマウスピースを作ることが可能となっており、以前よりもより歯を動かしやすくなってきたと思っています。
それでは、どちらの方が優れていてどちらの方が劣っているか、という話になるのですが、これに関しては、答えはないと思っています。先ほども、説明したように、やはり十分なお口元の改善には、抜歯してワイヤー矯正の方がいいのかな、とは考えてはいますが、必ずしもマウスピース矯正でそれが達成できないかと言われればそうではありません。