
こんにちは、今回芦屋で6月に開業する馬庭と言います。
今日は、セラミック治療についてお話しします。
虫歯の治療で歯を削った後には、「被せ物」や「詰め物」が必要になります。多くの方が保険適用の「銀歯(銀合金)」での治療を経験されたことがあるかもしれません。しかし、現在では見た目にも美しく、機能的にも優れた「セラミック治療」が広く選ばれるようになってきています。
もちろん、セラミックは保険適用外(自由診療)になりますが、実はその価格以上の「価値」があると私は考えます。今回は、なぜセラミック治療が選ばれているのか、銀歯と比べたときの違いや、将来の歯の健康を守るという視点から、説明させていただきます。
まず、セラミックの最大の特徴は「適合性の良さ」にあります。歯科治療で最も大切なことの一つは、被せ物と歯のすき間が限りなく少なく、ぴったり合っていることです。この適合性が悪いと、すき間から細菌が侵入し、将来的に被せ物の下で虫歯が再発してしまう原因になります。保険の銀歯はわずかな誤差が生じやすくなります。もちろん昔からあり悪い材料ではないのですが、臨床を10年以上していると、他の医院にて過去行った詰め物やかぶせものの下に新しい虫歯をつくっている症例を確認することが多々ありました。一方、セラミックはデジタル技術(CAD/CAM)を用いた高精度な加工が可能になり、またより精密な材料で形をとることができるため、歯にぴったりフィットする被せ物を作ることができます。結果として、被せの間からの虫歯のリスクを大きく減らすことができるのです。
そして、当院では、さらにそれの精度を上げるために、ルーペや顕微鏡を用いて処置を行っています。実際、ループや顕微鏡を用いて処置を行うと、裸眼で行っていた処置の荒さが分かります。そのため、ルーペや顕微鏡を用いて治療を行い、その裸眼で達成できなかった部分を修正することでより精度の高いかぶせものを入れることができるようになります。実際、ルーペや拡大鏡を用いて治療することにより、一つ一つの治療がゆっくりとなり、より丁寧かつ繊細な治療が可能となります。その反面、いろいろな部分が見えてくるため、それを修正する時間などが増えてくることもあり、一回の治療時間を通常の治療時間よりも長くいただくことになるため、セラミック治療を受けられる際は、多少お時間に余裕のある時間帯で予約をお取りされるのをお勧めします。