
んにちは、今回芦屋で6月に開業する馬庭と言います。
今回は、インプラントの種類についてお話しします。
前回のお話では、インプラント治療を選択する前に、天然歯の保存を含めて、さまざまなことを考える必要があることをお話ししました。今日は、その上で、インプラント治療を選択する際の種類についてお話しします。
インプラントは大きく分けて、オペ後に歯茎の中に完全にうまっているインプラントと歯茎の中から少し頭が出ている二つのインプラントシステムがあります。前者がbone level implant,後者がTissue level implantと呼ばれるインプラントになります。
通常インプラントを埋入する際には、このどちらかのインプラントを選択することとなります。
そもそもインプラントと呼ばれるものは、3つの構造からなりたっています。インプラント体、アバットメント、そして上部構造(クラウン)と呼ばれる構造です。通常患者様がイメージされるネジネジしたインプラントと呼ばれるものはインプラント体(フィスクチャー)と呼ばれる部分となり、この部分は人工歯根ともよばれ、通常この部分は骨の中に埋まっている形となります。
Bone level implantと呼ばれるインプラントはこの3つのパーツがそれぞれ独立した構造をしていますが、Tissue level implantは、インプラント体とアバットメントがくっついたような状態となっており、結果的にその構造によってアバットメント分高さがでた形態となり、オペ後に歯茎の中から頭が少し出たような形となります。
Bone level implantのメリットとしては、骨の中にインプラントを入れることができるため、骨を作る処置などを同時に選択する際には、このインプラントシステムを使うこととなります。また。前歯にインプラントを入れる治療を選択する際には、このインプラントシステムを選択することが多くなります。
それに対して、Tissue level implanを選択する基準としては、骨が比較的十分にあり、インプラントを埋入する際に、比較的に複雑でなく単純に埋入できるもの、また得てして奥歯にインプラントを埋入する際には、このシステムを選択することが多い傾向にあります。もちろん、奥歯でもBone level implantを選択される先生はいらっしゃいます。
どちらのシステムが優れている、というわけではないですが、個人的には奥歯にはやはりTissue level implantを選択する傾向が多いです。というのも患者様サイドや歯科医師サイドが清掃性を含めコントロールしやすいと考えているため、可能であれば、このインプラントシステムを選択する傾向となります。
このように治療内容や部位ごとにインプラントのシステムを考慮する必要があるため、インプラントの種類を含め、疑問があれば、相談していただけたらと思います。